日和見日記

pig-pearl 一行紹介 2012年4月に武蔵野美術大学通信教育課程に入学、2018年3月卒業しました。日常生活のあれこれを記述しています。

金子先生の教科書『造形学概論』

造形学概論

造形学概論

今年度履修登録したけれど、結局手つかずになってしまった、「造形学概論」。
「造形民俗学」と「造形学概論」は、3年次の選択必修。両方登録して、結果的には「造形民俗学」を選んだ。
理由は、試験の有無と課題の難易度を比較して、であります。


実は今年度はじめに教科書が送られてきたときに、「造形民俗学」の教科書より先に、「造形学概論」の教科書を読み始めたのだが、教科書はいきなりダーウィンの話から始まっていた。え?え?、何故ダーウィン
科学とか生物学の苦手な私は、1ページ読んだだけで読了は断念した。
それでも学習指導書は一応読んだ。…なにやら小難しいことが書かれている。
それで「造形民俗学」を、というのが本当のところ。


しかしである。先日も記したとおり来年度の履修計画が難航しているわけで、ここは一つ取りそびれた造形学概論に挑戦してみようかと思った。すでに履修した人の話によると、添削がもの凄く早いらしい。講評も適切。Web提出もできる。試験があるのは難儀だけれど、ここは我慢だ。
とにかく教科書を読まねば話にならん。
ということで、読了。


しっかり読んだら、すごくおもしろかった。金子先生らしい(といっても、入学前の説明会でお話ししたのと、デザイン入門のスクーリングで司会をされていたときのお話しを聞いた程度)とても緻密で丁寧な教科書だった。
年度初めに、最初の1ページでめげずに、最後まで読むべきだったと後悔した。


それに、この教科書にはいろいろな文献からの引用が多く、そのことについて「いずれも大いに重要であったり、あるいは面白いものなので、ぜひともそれぞれの出典に直接触れていただきたいと思いますし、そのための学習ガイドの役さえ果たせれば、本書の役割はあらかた済んだことになります。本書が、読者のみなさんがそれぞれの造形学を展開していかれる際の足場の一つになればと願っています」(「はじめに」5頁より引用)と書かれている。
つまり、学生への手引きであり、先生が学生のレポートや卒論の文章で感じた不備、間違えやすい部分を、これをお手本にして、こういう風に書くんですよ、とおっしゃっているかのような文章だった。
金子先生の学生への愛を感じた。


それで俄然興味が湧いたのだけれど、学習指導書を読んだら、やっぱり決心はヘニョヘニョリンと崩れていった。
金子先生を満足させるレポートなんて書ける気がしない。全然しない。すんごく厳しい講評になりそう…でも、卒論は、たぶん金子先生…。
まあ、もう少し考えよう。

でも、教科書は本当におもしろかった(私は、ですが)。