逢坂剛の百舌シリーズを読む
逢坂剛の作品は遠い昔に一冊読んだきりだった。
すごく上手な人だなと思ったおぼえはあるのだけれど、なんとなくそれっきり読むことはなかった。
だったのだけれど、先月末、『冒険の森へー傑作小説大全12 法の代行者』というアンソロジーを読んだら、その中に『百舌の叫ぶ夜』が入っていてたいそう面白かった。
で、あらら、今まで読まずにいて損したなーという気分になり、シリーズまるごと読むことにしたわけです。
0『裏切りの日々』1981年←百舌シリーズの前段となる作品
1『百舌の叫ぶ夜』1986年←百舌シリーズ第一弾
2『幻の翼』1988年
3『砕かれた鍵』1992年
4『よみがえる百舌』1996年
5『ノスリの巣』2002年
6『墓標なき街』2015年
7『百舌落とし』2019年←完結編
『百舌の叫ぶ夜』から33年、『裏切りの日々』からだと38年かけて完結したということになる。もっとも『ノスリの巣』からはだいぶ間が開いているけれど。
で、『百舌の叫ぶ夜』と『幻の翼』はホントにおもしろかった。特に『百舌の叫ぶ夜』は何度も読み返してしまった。
なんだけれど、『砕かれた鍵』以降はなんだかつまらなくなってきて、『百舌落とし』はほとんど飛ばし読み、てなことになりにけり。
シリーズものって難しいんだなーとつくづく思った。
特に百舌シリーズはハードボイルドなので、続けて読むと辟易してくるんだよね。読み方失敗したかも。
シリーズものだって続けて読んでもただひたすら面白いものだってあるのになー(鬼平犯科帳とかさ)。
うーーーん、これから大沢在昌の『新宿鮫』シリーズを一気読みの予定なんだけれど、どうなることやら。こちらもハードボイルドだよ。