2019-02-09 白石一郎の『秘剣』を読む インフルエンザでも薬が効いている時は熱が下がっているので、本を読むことは出来る。 復活する男 (冒険の森へ 傑作小説大全11) 作者: 飯嶋和一,北方謙三,隆慶一郎,白石一郎,浅田次郎,乃南アサ,藤原伊織,東野圭吾,星新一,城昌幸,眉村卓,景山民夫,大沢在昌 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2015/05/12 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る この中の『秘剣』(原題:秘剣無流控)が良かった。しみじみと心に沁みてきた。さすが、白石一郎。 初出は「講談倶楽部」1960年7月号。 父親によって不具者となった武士の屈辱と忍耐、決意とやがて訪れる暁光。 孤独な内なる戦いを終盤で一気に解き明かす。技を磨き、己が心を磨いた、武士の感動的な一篇となっている。 何度も何度も読み返してしまった。 隆慶一郎の『ぼうふらの剣』も良かったけれど、やっぱり私は白石一郎が一番良かった。