日和見日記

pig-pearl 一行紹介 2012年4月に武蔵野美術大学通信教育課程に入学、2018年3月卒業しました。日常生活のあれこれを記述しています。

芸術文化学科に進むための必修科目

もちろん、他の学科に進む人でも履修できるが、私がスクーリングを受講したときはほとんど芸文に進む人、あるいは芸文に3年次編入してきた人だった・・・ような気がする。
スクーリングは今は2日間だが、当時は3日間だった。


デザインリサーチ1は考現学。2012年(1年次)秋に履修した。
課題が少し変わったらしい(どういうふうに変わったのかは不明)が、私の頃は2つのお題から1つ選んで、そのデザインをリサーチするというものだった。
で、私は「日本人の清潔感」・・・とかなんとか、そんなお題だったと記憶している。(もうひとつが、「日本人らしさ」みたいな・・・でも、どっちを選んでも大した違いはない気がするよね)


以前チラッとこのブログでもふれたが、私は「(個人宅以外の)トイレの手洗いの蛇口(栓)」を選んでリサーチした。これはとても楽しかった。


公園、役所、学校、劇場、飲食店、デパート、駅、イベント会場、道路際にある公共のトイレ、たくさんのトイレでリサーチした。綺麗なの、汚いの、平凡なの、思いっきりモダンなのと、使い勝手を考えたもの、などなど、私が想像していた以上にいろんな種類があって、驚いた。


スクーリングまでに調査を完了させ、スクーリングで先生方と相談しながら報告書を作成した。


B4の用紙で3〜4枚程度作成


通信課題はスクーリングで作成したものをブラッシュアップさせて提出、というものだった。


最低5枚とか6枚提出だったような気がする。ちょっと写真を増やしただけで報告書の枚数を増やしても合格させませんよと先生に言われて、結局トイレの範囲を絞ってもう一回リサーチをし直し。なんか大変だったけれど、こういうのって好きなので楽しかった。
夫など私以上におもしろがって、散歩の途中で公園のトイレに入って写真を撮ってきてくれたりもした。
報告書には、想像以上に水道の蛇口(栓)のデザインが豊富で驚いたこと、それらのデザインが「日本人の清潔感」にどう結びついているかを書いた。
デザインリサーチ1はほぼ手書きだった。
通信課題の最後のまとめだけWordで作成、プリントして貼り付けた。



デザインリサーチ2は街並景観。2013年春から2014年11月にかけて、一年半かかって単位修得した。


スクーリングでは「私の原風景」をA3で5枚くらいにまとめる。
「私の原風景」というのが、私にはどうにも難しくて、かなり四苦八苦した覚えがある。今でもよくわからない。
先生と話していても、何をどう書いたら「原風景」になるのかよくわからなかった。
とりあえず、実家の風景の写真を撮って作成したんだけれど、テーマは最後まで絞りきれなかった。
今あらためてそれを読むと、内容が昭和49年(1974年)の台風被害の前後に集中している。私にとってすごく印象に残っているというか、辛い思い出になっているので、実家のある町について書こうとするとそうなってしまうらしい。
阪神淡路大震災東日本大震災などに比べれば被害はずっと少なかったが、幼なじみの家が倒壊したり、同級生が亡くなったことなど、自然災害の恐ろしさを身を以て知った出来事であり、ある意味確かに「原風景」だったわけだ・・・と今ならなんとなくそう思える。




通信課題は「街並景観調査」。
テーマを決めて、3つの通りの景観を調査する。
私は「大学のある通り」にした。自宅から自転車で行ける範囲でと決めて。
確かA3で、表紙1枚、3つの通りを各2枚、まとめ1枚以上、地図1枚・・・という注文があったような(記憶があいまい)。
それをクリアファイルに入れて、課題1とともに郵送だった。



表紙

通りの写真と特徴

まとめ


こちらは課題1よりは楽しかったのだが、なにしろ時間が掛かりすぎて(怠けていただけじゃよ)、結局再調査したという・・・。
デザインリサーチ2は、スクーリングは絵が手書き、写真、文章はIllustratorで調整して、それを切り貼りした。
通信課題ではInDesignを初めて使った。なにしろ写真も文章も多く、しかも図表を作成してそれも入れなくてはならないので、切り貼りではとても収まりそうになかったので。



デザインリサーチは、1も2も結構楽しみながらできた。大変だったけれど得たものも多かったと思う。
芸文に進む予定がなくても、履修してみてはいかが・・・などと無責任に言ってみる私。