日和見日記

pig-pearl 一行紹介 2012年4月に武蔵野美術大学通信教育課程に入学、2018年3月卒業しました。日常生活のあれこれを記述しています。

『トップ・デザイナーはこう育てられる』を見る

月曜日から、午前BSで放送されていた、「NHKドキュメンタリー プレミアムカフェ」を見た。
今週初めから「シリーズ モードの開拓者たち」と題して、過去の放送から紹介していたもの。


月:(1)輝く5日間 パリ/(初回放送:2015年)(2)三宅一生デザインのココチ(初回放送:2015年)
火:パリオートクチュール 華麗なる刺繍(しゅう)の競演(初回放送:2002年)
水:トップ・デザイナーはこう育てられる(初回放送:2001年)


今日は、アントワープ王立芸術アカデミー ファッション科で学ぶ学生を取材、構成された作品。
17年前の作品(放送)だけれど、古さを感じない。お元気だった頃の山口小夜子さんも出演されていた。
ファッションデザイナーを育成する課程を、とても興味深く見た。


入学を許されるのは60人、進級時にどんどんふるい落とされ、卒業は1割程度だそうだ。たった一人の年もあったとか。
王立アカデミー・ファッション科を卒業して活躍しているのが、アントワープ6と呼ばれる6人のデザイナー。
今回見た卒業生の一人は、その中の、ドリス・ヴァン・ノッテンのアシスタントになった。その後どうしているかまではわからない。
日本人も二人いた。一人は卒業して現在デザイナーとして活躍している・・・はずなんだけれど。


とにかくその厳しさ、デザインの前衛的なことに驚いた。
この学校(ファッション科)で求められるのは、大きく言えばたった2つだけ。
着られること、そして独創性があること。
この二つの要素がマッチしないと卒業できないということなのだ。
番組の解説者(ファッションジャーナリストの生駒芳子さん)がおっしゃっていたが、ここはラボ(研究所)であり、独創的(奇抜)なアイディアを実現可能にすることを目標に実験する場所でもある。
技術的なことは必要だけれど最重要事項ではない。自分の考えをいかに服に反映させられるかの一言に尽きる。それはそれは徹底している。
これは芸術系の学校(大学)に共通していることだけれど、技術を教えて貰うのではなく、いかに自己を表現するか、という自分との戦い方を教えてくれる場所なのだ。
クリエイターと呼ばれる人たち(自称ではなく)は皆こうしてくり返し自己と戦い続け、作品を発表しているのだ。


ちょっと良いモノを見ることが出来て得した気分。


おまけ:私ったら1999年にテレビ取材を受けて、チラッと出たんだよ、顔が。まさかないだろうと思いつつその時の番組名を検索したら、YouTubeにUpされていた。オオ−、あんなマイナーな番組なのに・・・びっくり。それでつい見てしまったら、19年前の若い私が写っていた。お肌ツルツルだよって、どうでもいいけど・・・。