民芸論の教科書『民藝とは何か』柳宗悦著
- 作者: 柳宗悦
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一年次に履修登録したモノの、まったく手つかずだった民芸論。今年度再度履修登録してみた。
やる気が出たわけではなく、一年次の時とは教科書が変わったという情報があったので。
で、別冊太陽はほとんど読んでいないのだが、『民藝とは何か』を、読んでいる。
柳宗悦が、民藝運動を提唱した人だということくらいは私でも知っていたが、著書を読んだことは無かった。
『民藝とは何か』の原本は1941年(昭和16年)。その頃の著書としては読みやすいが、現代文に慣れてしまっている私にはなかなかに読みにくい本ではある。
白樺派のインテリだった柳だからこそ?なのかどうかは知らないが、まるで英語の翻訳を読んでいるようだった。。
民藝に対しての柳の説にはなるほどとも思うが、繰り返しが多くて、多少苛つく気分にもなった。矛盾も多く、(私自身は民藝は嫌いでは無いけれど)民藝運動に対して批判が多かったのも頷ける。
運動そのものの意味合いは異なるが、ウィリアム・モリスのアーツ&クラフツ運動が行き詰まったのと同じ運命をたどっていったような気がする。
それはさておき、教科書が、ムックだったり文庫本だったりというのが、なんともすごい。
そういえば民俗学もそんな感じだった。(民俗学の教科書は第一人者の宮本常一の著書 http://d.hatena.ne.jp/pig-pearl/20150423参照)
民芸論の教科書は民藝運動の中心人物の著書だから、ヘタな教科書を作るよりは良いのかもしれない…が、いや、いいんですけどね。。
う〜ん、どうせなら両方セットで教科書にすればよかったのに、(別冊太陽はカラー図版が多いし、『民藝とは何か』は柳の考えがしっかり著されている)別冊太陽、在庫が少ないのかな? などといらぬ心配をしてみたり。
それで、民芸論を勉強する気になったかと言えば???・・・