日和見日記

pig-pearl 一行紹介 2012年4月に武蔵野美術大学通信教育課程に入学、2018年3月卒業しました。日常生活のあれこれを記述しています。

リクルートスーツ

今朝「とと姉ちゃん」(NHK)を見ていたら、就職試験のシーンがあった。
設定は昭和48年。ドラマのモデルは暮らしの手帖社。
就職試験に訪れた若者達の服装を見ていたら、リクルートスーツ着用の人はいなかった。
そりゃあそうだろう。あの頃はちょっと畏まった私服でよかったんだもの(高校生の場合は制服。これは今もそうかも)。
で、ふと、じゃあ、リクルートスーツっていつ頃からだったんだろうと思った。


そんなのはネットで検索すればすぐわかる便利な時代。
どうやら1990年代後半からのようだ。リクルートスーツがはやり始めてからほんの20年程度。
その間にすっかり定着してしまった・・・らしい。
個性だ、なんだと言われる時代になっても、就職試験は人生の一大事、踏み外してはならないもの。周囲から浮き上がる服装は避けたい。
・・・というのは建前ではないかと、私は思う。


もちろん上記の理由も当然あるだろう。就職試験や、その他諸々の行事には、あからさまに目立つ格好をして非難されたくないということはある。
で、そのためには、リクルートスーツは制服のように大変便利なものなのでありますよ(女性の場合、ね。男性はスーツという便利なものがある)。
高校生なら高校の制服でよいけれど、ほとんどの大学には制服がない。
すると試験に何を着て行けばよいのか? リクルートスーツがなかった頃は迷ったんじゃなかろうか。
(私はそもそも企業の就職試験を受けてないのでわからないのですが)
情報はあっても、その中から選択するのも大変。
リクルートスーツはそんな女性たちに、考えずに済む制服として表れた救世主みたいなもの。
「周囲から浮き上がらない」「面接官に好印象を」という錦の御旗の下で堂々と着用できるんだもの。
没個性だの、なんだの言われたって、リクルートスーツは絶対手放したくない制服…ってところが本音なんじゃないかしらん?
私だって同じ立場だったらきっと着用していたはず。
企業側がはっきり服装指定しない限り、これからもリクルートスーツは続くんだろうな。


ま、そんなことはあくまでも私の憶測。勝手に考えているだけのこと。


さて、とと姉ちゃんは70年代に突入して、ファッションもそれっぽい。
私世代にとっては懐かしいファッション。
昨日だったか、新しい時代の女性誌として登場したのは「an an」がモデルらしい。
衣裳は東京衣裳で用意していると思われるが、これが意外と大変なんだと、以前聞いたことがある。
あの時代のあのファッション、資料もたくさん残っているし、リアルタイムで過ごした人もまだたくさんいるのに、当時の服は思いの外残っていないそうだ。で、制作するわけだけれど、覚えている人がたくさんいるだけに、細かいところまでツッコミが入る…らしい。


なーんてことを、あれこれ思いつつ見た今朝の「とと姉ちゃん」でした。