『鉄輪』櫻間會例会 於セルリアンタワー能楽堂
前回、チンプンカンプンで寝てしまったのに、懲りずにのこのこ出かけていった。
今回は、仕舞『高砂』、連吟『融(とおる)』、仕舞『半蔀(はしとみ/はじとみ)曲(クセ)』、能『鉄輪(かなわ)』というプログラム。
『鉄輪』は、あれですよ、丑の刻参り。こわいですね〜。なんですけど、前半はそういう恐ろしさがあったのに、後半、火のついた蝋燭がたてられた五徳(?)のようなものを頭に載せたシテが出てきた途端、ありゃりゃ〜な気分。怖さが一気に吹き飛んだ。
そもそも、ヴィジュアルというか、衣裳とか小面とか、お囃子とか、そういうものにばかり注目して、舞が全然わからない私なのだから、もうあんな姿で出てこられたら、うっひゃ〜〜ですわ。
ま、どう考えたって本物の火は使えないから、小道具で火を表現するっていうのは、わかるんですけど、あのホヤホヤした、糸なのか、布なのか、不織布なのか、毛糸のようなものなのか、なんだかわからんけど、ホヤホヤ…。怨念が感じられない火。怨念よりもおかしさが先に立ってしまって…。
わからんついでに、あの能面、能に面が付きものなのはわかるけれど、おかげで台詞(謡?)の声がこもってしまう。
どうもそれが聞き取りにくくて困るのだ。
摺り足は今回も意味不明だった。
ああ、ほんとに申し訳ない。こんなわけわからずな女が観に行くことが間違っているんだろう。
でも、この前よりは、話を知ってた分だけわかったし、台詞もちゃんと聞き取れた。少し寝たけど、この前ほどは寝なかったし…。
セルリアンタワーは、2001年3月に、東京急行電鉄の本社跡地に建設された。東急ホテルとオフィスが同居している。
能楽堂は地下にあった。
渋谷の南口はもうしばらく行ってなかったので、例の如くお上りサンしてきた。
まだまだ再開発の途中で、重機が何台も作業していた。工事が終わったらどんな姿になるんだろうか。
今よりもっと渋谷に人が集まるんだろうか。