日和見日記

pig-pearl 一行紹介 2012年4月に武蔵野美術大学通信教育課程に入学、2018年3月卒業しました。日常生活のあれこれを記述しています。

好奇心はあるし、実行もするが…

実家に行くと毎回冷蔵庫に烏骨鶏の卵がいくつか入っている。
父の知人が定期的に持ってきてくれるそうだ。
最近まで農家だった父の知人宅はかなり敷地が広い。
知人夫婦は趣味で烏骨鶏を飼っているらしい。
そういえば実家でも一時期飼っていた。
ただ、実家では、納屋の横に急拵えで作った鶏小屋で、金網は張ってあるもののいい加減だったから、留守の時に金網の下の地面を掘って入った猫だか犬だかに襲われて全滅してしまったらしい。
かわいそうなことをしたと、亡くなった母が嘆いていた。


烏骨鶏の卵は小ぶりで殻がかたく、割るとお皿にこんもりと黄身が盛り上がる。
黄身の色はとても自然な黄色で(飼料などで着色されていない)、近所のスーパーで売っている生卵特有の生臭さもない。
父は毎日ゆで卵にして食べているらしい。
卵が終わりそうになるとタイミング良く新しい卵を持ってきてくれるという。


ところで、実家には横突き井戸がある。
水は使い切れないので、ある程度溜まったらあとは流している。
井戸水だから冷たくて気持ちよい。
そのチョロチョロと流れている水を見て、父はクレソンを育ててみようと考えたらしい。
砂利を敷き、煉瓦で囲いを作ってひと坪にも満たない小さなクレソン畑(田?)を作った。
クレソンは順調に育った。育ちすぎて父はうんざりしたらしい。
一人では食べきれないし、クレソンを欲しがる人もそんなにいるわけではない。
で、全部抜いて、次にはセリを植えた。クレソンと変わらないじゃないかと私は思ったが、とにかく植えた。
そしてクレソン同様増えた。やはり食べきれない。
今度は半分残して抜いた。
次はどうするかな、と思っていたら、ワサビを植えた。

10年くらい前、まだ母が生きていた頃に井戸の横の軟らかい土の所に植えたワサビが順調に増えている。
以前一本だけワサビの根茎(あの、擂ったらツーンとくる、あれね)が育ってたいそうおいしかったらしい。
そのワサビを数本引き抜いてセリの横に植えた。
あ、これはいいなと思った。ワサビが順調に育ったら私にもちょうだいと予約した。
しかし…ワサビは難しかったらしい。
セリはまたアッという間に増えたのに、ワサビは枯れてしまった…とか。
ワサビだけにしておけば何とかなったのかもしれないのに…とかなんとか、自家製ワサビが食べられると思っていた私はちょっぴり悔しかった。
(何の手伝いもしていないのに)
とりあえず、水耕のワサビは水の管理が大変だということだけはわかった。
土で育てるワサビはなかなか根茎が大きくならないし、ワサビは思っていたより難しいものだったらしい。

そうそう、ワサビの花ってきれいなのよ。小さいな白い花。
おひたしにして食べられるらしいけれど、私は食べたことはない。
ワサビの葉もすごくきれい。
ちょっと蕗の葉ににているけれど、蕗の葉よりもずっとツヤツヤしていて緑がとっても鮮やか。



そういえば、昔ミントも植えてあった。ミントもすごい勢いで増えた。
あまりに増えて、脅威を感じた(?)両親が全部抜いて違う植物を植えていた。

つまり実家の両親は面白がってあれこれやるけれど、すぐに飽きるらしい。

やっぱり私の親なんだなと思う。