日和見日記

pig-pearl 一行紹介 2012年4月に武蔵野美術大学通信教育課程に入学、2018年3月卒業しました。日常生活のあれこれを記述しています。

少々前のことですが

私は一年次にデッサン1という科目を履修した。他に造形基礎2でも、デッサンの課題とスクーリングがある。先に造形基礎2の方のデッサンをやったんだ、そういえば。
なにしろ絵を描く事自体中学の美術の授業以来。デッサン、クロッキーという言葉や意味は知っていても、実際に描いたことはなかった。

造形基礎2の通信課題は、自画像と手のデッサン・クロッキー、スクーリングが焦げた木片。夏のスクーリングの時にいろいろ教わったんだけれど、私は飽きっぽいから、すぐに外に出てたばこをふかすという、不真面目きわまりない学生であった。ホントにダメダメで、単位をもらえればいいんだくらいの、しょうもないヤツ。全然楽しくなかった。
良かったと思えたのはいろんな人と知り合えたことくらいかな、まあ、勉強にはなったけれど、あまり思い出したくない、イヤな記憶の部類に入る。それはヘタだったからという理由ではない。
でも、冬に受けたデッサン1のスクーリングは、おもしろかった。
2日目だったかな、デッサンの合間にクロッキーをしたのだけれど、それが凄かった。何枚も何枚も続けて描いていく。最初は1枚10分(15分だった?20分だった?もう記憶が薄れている)、徐々に1枚を描く時間が短くなって、最後は2分とか3分とか。その高揚感、あれはやった人じゃないとわからない。うまいとかヘタとかじゃない。描くしかないという、あんな時間を私は経験したことがなかった。
何故、そんな思い出話をするかというと、夫がネットにおもしろいサイトがあると教えてくれたから。

http://www.moae.jp/comic/howtobeamangaartist/1
〜漫画家になるための戦略教室・『東村アキコクロッキー教室』密着レポート〜


これ、スクーリングでやったことだ!と思った。

生徒がプロの漫画家さんたちだから当然私とは比べものにならないくらい上達が早いし(いや、比べちゃいかんだろう!)、もちろんうまい。でも、プロの漫画家さんがクロッキーを教わった後の感想が私とほぼ同じ。
そうか、そうだったのか、あの授業が楽しいと思ったのはそういうことだったのかと、納得。
もし私が若かったら、そして本気で絵を描きたいと思ったなら、あの授業を毎回でも受けたい、厳しくても辛くても、ついて行きたい、と思える授業だった。残念ながら、そんなに良い授業だったのにファイン系に進みたいとは思わなかった私が、今ここにいる。