日和見日記

pig-pearl 一行紹介 2012年4月に武蔵野美術大学通信教育課程に入学、2018年3月卒業しました。日常生活のあれこれを記述しています。

帰省

土曜日から実家に行っていた。
実家は関東地方の田園地帯。電車の車窓から田植え前の田んぼの風景が見える。
今の時期の田んぼは田植えに備えて水がはってある。
天気が良いとその水がきらきらと反射してきれいだし、周りの山の緑も綺麗に映える。
たぶん連休頃には田植えで、そうなると苗の緑と水のきらきらがまた美しい。
6月7月になると一面の緑になり、8月下旬にはそれが黄金色に染まる。
そして稲刈りが終わった秋にはまた土の色にもどる。
そうやって、一年の季節の移り変わりを、東京に出るまで何年も何年も見てきた。
そういう風景を美しいと思ったことなどなかった。

今日は、自宅に戻るために帰りの電車の車窓からぼんやり風景を眺めていた。小雨の風景だったが、少し離れた竹林を見ているときに、あ、これって東山魁夷の朦朧体みたいだ、と思った。ぼんやりと小雨にけぶった風景って、シンと静まりかえってなんとも言えない美しさがある。

そんなことを考えるのも故郷を離れて生活しているからなんだろう、とぼんやり思った。