日和見日記

pig-pearl 一行紹介 2012年4月に武蔵野美術大学通信教育課程に入学、2018年3月卒業しました。日常生活のあれこれを記述しています。

《ブライトン ミラクル(The Brighton Miracle)》を観る

9月20日に開幕したラグビーW杯2019。日本チームの活躍でにわかラグビーファンも増えたに違いない。

 

台風騒動でおおわらわだったが、電力供給が開幕に間に合って、それ以来実家でも自宅でもテレビ放送されている試合は観ている。(J SPORTS除く)

実家の父はラグビーについては無知だったので、私が拙いながらもルールを教え、日本、ニュージーランド、フィジーの応援をしている。(ニュージーランドは娘と孫がいるし、その孫の婚約者がフィジー出身)

 

先日の対アイルランド戦を観て、4年前の南アフリカ戦を思い出した人も多かっただろう。

圧倒的不利だった前評判を覆しての勝利。南アフリカ戦のときも驚いたし、嬉しかったけれど、今回のアイルランド戦は、そう何回も奇跡は起こるモンじゃないだろう、なんて失礼な予想だったから本当に驚いた。

 

ということで、夫がこれを観てご覧と薦めてくれたのが《ブライトン ミラクル》。

9月11日に試写会が行われた、できたてホヤホヤの映画。DVD販売が先行で、Amazon Prime Vodeo、Google PlayApple TVなどで観ることができる。劇場公開は未定。私はAmazon Prime Vodeoで鑑賞。

 

2015年のラグビーW杯を題材とした映画で、監督はマックス・マニックス

ヘッドコーチ(HC)だったエディ・ジョーンズ(現イングランドHC)、キャプテンのマイケル・リーチ、五郎丸歩、元キャプテンの廣瀬俊朗、スタッフのJR(本名を忘れた、ゴメン)などを軸に、当時の様子を忠実に映画化している。

エディ、リーチ、五郎丸、廣瀬はご本人も出演されて談話している。

 

この映画、南アフリカ戦に至るまでの、HC、選手、スタッフの苦労話に止まらず、日本、オーストラリアの人種差別にまで及んでいる(監督はオーストラリア出身)。第2次大戦の強制収容所の話まで出てくる。

それらがどのように登場人物の人格形成に影響しているか、そしてそれがまわりまわって日本チームを強くしていく要素にもなるなど、かなり骨太の作品。

エディ・ジョーンズHCのお母さん役として、工藤夕貴、マイケル・リーチの奥さん役としてすみれが出演。どちらも英語が堪能なので、観ていて違和感がない。

 

で、クライマックスはW杯南アフリカ戦。これは実際の映像を使っている。

何度観ても興奮するし、感動する。

試合後の映像では、エディや五郎丸の談話が入るのだが、一番最後は元南アフリカ代表、伝説のプレイヤーと称されるジョエル・ストランスキー氏の「ラグビーは力の差を覆すことが極端に困難なスポーツだ。日本はまさに史上最大の逆転劇をやってのけた」という談話で終わる。

私はこの部分をくり返し観て、そのたびに胸が熱くなった。

そして、南アフリカ戦もアイルランド戦も、つまり奇跡ではなく、今の日本チームの力で勝ったのだということに気付かせてくれた。

 

この後の試合もがんばって欲しい。

「奇跡」などと言わせないためにも。